2026年1月16日に行われた本会と福島県庁・森林保全課との面談記録については、その重要性に鑑みて、本会はほぼ発言通りの議事録を作成し、これを公開しております。
⇒ ⑤福島県森林保全課との面談記録(26/1/16)ー 見えて来る県庁の仕事の流儀
この面談は、本会が昨年9月2日付で福島県宛に提出した質問状に対して、県側がどのような議論や検討の上に回答書を作成したのかを確かめる目的でしたが、その結果、明らかになったのは、福島県庁(森林保全課)は、この回答を作成する際に内部検討を行ったと言いながら、その調査内容や議論を示す記録を一切残しておらず、何の具体的根拠もなく、「問題なし」と公に回答していた事実です。さらにその後の文書開示請求により、県庁は実は技術的・専門的質問事項については、すべて事業者であるAmp社に丸投げし、その事業者からの回答をそのまま県庁側の回答としていたことも判明しています ⇒ 本会の要望書に対する県知事・県庁の対応の経過(25/9-26/1)
さらに、この度、本会は上記の面談の後に、森林保全課が作成した面談記録を開示請求で入手しましたが、この県側作成の記録からは、自分たちに都合の悪いと思われる発言が恣意的に削除されていることが確認できました。そこで、以下では、本会が作成した議事録と県側の面談記録を対照させる形でお示しし、県側が削除した内容が何であり、県側が何を記録に残したがらない(つまり隠蔽したい?)と考えているのかを、皆様にも推察して頂きたく思います。
なお、右側の県庁側記録の□が県庁側発言、それ以外の〇、△、●などの記号が本会関係者の発言です。
[以下、細かく分割して紹介するので、この県側記録をまとめてDLしたい方はこちら ⇒福島県森林保全課作成の本会との面談記録(26/1/16)]




冒頭のやりとり部分です。ここまで特に気になる齟齬は、以下の通りです。
・県側が、事業者だけでなく、外部の「コンサル」からも聞き取りを行ったという発言が消されています。
・環境影響評価に意見を寄せた専門家が「日本応用地質学会の顧問」であることが言及されない。(なぜか後段の別の場所での発言の中に登場)。


・地下水位の計算の妥当性について、県側は事業者から暗渠感が機能するので問題ないとの説明を受け、これを「決して間違っていない」と、そのまま受け売りしたことを認めていたが、県側記録では、主語が抜けて落ちており、県側がこの妥当性を判断し「地下水位を計算上見ない場合もある」と自信をもって説明したかのように記載されている。

・事業者から得た回答には、細かな分析がなく、かつ「口頭」であったことを認めた発言も消されている。


・本会は、事業者ではなく、住民の安全や安心に係る公的問題について、福島県に対して再試算・再検討を求めている。しかし、県側の記録は「事業者に求めるべきと思う」と本会が発言したかのように記録し、自らが行政責任・公的責任を問われた事実を記録していない。
・また、安全上の基準についても「住宅団地」であれば、事後的にでも最新の基準を使う必要があるが、メガソーラー開発にしてはそこまで厳格でなくても良いかのごとき(ふもとに住民が住んでいるにもかかわらず)発言をしたことも、削除している。


・県側の記録では、この箇所のやり取りは、記録の後半部に唐突に挿入されており、話の流れに沿っていない。ここでは便宜上、順番をかえて、該当箇所に合わせて配置した。


・県側は、内部検討にあたって、1)他部署の技術者からの意見を聞かなかった、2)土木に詳しい職員が加わり、3)地滑りの工事の経験者の話も聞いたと証言したが、これをすべて記録していない。


・県庁側には自主的に問題の是非を判断する意思がなく、すべて事前の[環境アセスなど]審査会で評価を受けたことを理由に、問題なしと判断していることを明らかにしたが、この専門家だのみの判断姿勢を記録しない。当然、こうした姿勢をおかしいと指摘されたことも記録しない。





[これ以降、話の流れに沿った議事メモではない部分が多いので、適宜、順番を変えて、できるだけ該当箇所に近い部分に配置した]
・緑化については、極端に記録が短くなっている。
・とくに、旧基準に照らせば、「緑化工事が適切になされれば、必ずしも定着しなくても良い」と認めざるを得ないと述べていた点は省略されている。

・他方で、緑化しても「芽が出てなければ、手直しさせる」「目視で・・・緑になってきてればよい」「基盤材ものこっていなければ、施工させる」旨の発言をしたことも一切削除。
要は、少しでも県側が緑化の徹底にコミットするような発言をしたことを取り消したいという姿勢があるように思われる。




・県側は具体的にAmp社の名前を挙げ、同社が緑化をしっかりやると約束し、県側が「確認をしましょう」といって「任意の行政指導」を行うと発言している。しかし、県側記録では、単に事業者が一方的に提出する報告を受けるだけのような記述となっている。



・県側はAC7社に対して、工事完了後は、「地域住民に丁寧な説明をするという指導は行わない」と明言したが、この発言が削除されている。





・県側は、光害に関しては、国の立ち入り調査があることを示唆したが、議事録では言及なし。
・林地開発許可の際に「住民に対して丁寧な説明をする」という付帯決議をしたことに対する責任をめぐるやり取りも削除。

・珍しく県側が自ら示した反省点、今後の改善点についても記録を残さず。
これでは、当然、県側の担当者が変わっても、何ら変化は起きず、組織としての学習能力ゼロと言われてもしかたありませんね。


・我々は誰も「面談の機会がなくなるのは残念だ」などとは述べていません。県庁が全く主体的に、問題や状況を改善するために取り組まない姿勢を確認し、これが我が福島県のお役人の姿かと残念に思ったのです。これを、「面談の機会がなくなるから残念だ」と記して、あたかも我々が県側の責任追及をあきらめたかのようなニュアンスを出しています。まさに、自らの願望を交えた都合の良い記述に改ざんしています。