福島市の美術家・矢吹武氏、画集『先達山・子ぐまの願い』を刊行。先達山破壊による自然と人の痛みがテーマ。

 福島市在住の美術家、矢吹武さんは「あづま山の景観と自然環境を守る会」の会長として、先達山の乱開発に対して、いち早く住民として声を上げ、多数の住民の反対署名を集めて行政当局への陳情、働きかけを行うなど、もっとも精力的に活動されてきた方です。
 同時に美術家として、この乱開発が福島の民から奪ったもの、そして奪われた者たちの悲しみと痛みを、その美術的才能を生かして表現されてきました。その作品が、先に本サイトでも紹介した画集『雪うさぎの涙』(2024)です。
 しかし、こうした地元住民の切なる訴えは、その後も行政・事業者によって無視し続けられ、とうとう売電開始(25/9/30)、工事完了(25/12/11)にまで至ってしまいました。これにより、福島の民は、当初の約束とは全く異なる景観を出現させ、「光害」まで生じさせた環境破壊型メガソーラーと、今後数十年に渡って、向き合い続けなければならない状況に追い込まれました。
 こうした状況の中、矢吹さんが新たな画集『先達山・子ぐまの願い』(2026)を刊行されました。これは子ぐまの視点から、先達山の乱開発が福島の自然と人から奪ったものを描いた作品です。
 本会は矢吹さんの会とも親しい協力関係にあり、福島人としての共通の痛みと願いを分かち合っています。そこで、今回も、本サイトにて、矢吹さんの新しい画集を全ページ公開する許可をご本人から得ることが出来ました。早速、以下に転載・ご紹介いたします。何の説明もいらないほど、素朴かつ率直に、この乱開発に傷つけられた自然と人の営みが描かれています。
 ぜひとも、福島県内外の多くの人々に、先の画集と合わせて、矢吹さんの作品を見ていただき、福島の現地人の気持ちを想像して頂きく思います。また、先達山の乱開発を主導した事業者、それを陰で支え続ける銀行、投資家、そして福島の行政当局者にも、この抒情豊かな優しい作品に潜む悲しみ、痛み、怒りをよく理解し、己の業と判断が福島の民に何をもたらしたのかを静かに自省し、次に取るべき道を考え直して頂きたく思います。
 ➡ 『先達山・子ぐまの願い』(2026)

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