この度、福島市への情報開示請求を通じて、下記の「事業進捗報告書」を入手しました。
住民には全く何の進捗報告もない業者ですが、実は行政には報告書を出していました。
果たしてその内容は・・・
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まず、この報告書で注目すべきは日付。
令和6年(2024年)7月。この日付でピンと来る人は、先達山を「注視」している方でしょう。
そうです、これは2024年6月2日に起きた「土砂流出事故」(本サイトメニュー参照)の直後に出された報告書です。
当然ながら、この重大事故に関する説明や再発防止策が丁寧に報告されていることでしょう。
次に事業者の名称。 AC7合同会社(Amp株式会社)
これを見たら、同じ会社の別名みたいに見えますね。でも、これが別会社であり、事業体制の無責任さを表すことは、本サイトで訴えたい重要事項の一つ。(AC7社・行政の対応上の問題ご参照)
いずれにしても、行政に出す公的な文書にも、こうしたあいまいな表記が使われ、かつ行政側も、それを問題視することなく事業報告を受けて続けていることがわかります。
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さて、内容を見てみましょう。
まず、「はじめに」・・・当然予期されることは、一か月前の重大事故に対する反省や弁明でしょう。
と思いきや、全くの無味乾燥な枕詞。
実はこの文言は、前回の進捗報告書の丸写しです。
私たちが開示請求で入手したのは、令和5年4月版、令和5年9月版、そして今回の令和6年7月版の進捗報告書です(各報告書の全文はこちら)。
つまり、半年に一回程度、提出される「進捗報告書」ですが、その間の進捗を丁寧にかつ誠実に報告するようなものではないことが想像がつきます。
実際、1年前の令和5年4月版と並列して比べてみると、ほぼ「コピペ」で作成されたことがわかります。
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しかし、住民の目から見てこの「コピペ」が許されないのは、次の「防災計画」です!
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つい一か月前に土砂流出事故を起こした業者が出した「進捗状況報告」が、1年前と全くの同一。
この文書は、市役所の農政部農林整備課に保存されていましたが、おそらく同一のものは県庁にも提出されていたのではないかと思われます。
いずれにしても、これを行政側はどのように受け取り、何か事業者に反応したのでしょうか?
住民の皆さんも、これを知りたければ、ぜひ市役所・県庁に問いかけてみてください。
(私たちも問いかけしたく思いますが、他の文書の検討を急ぐ必要があり、その余裕がないのです。皆様側が尋ね、情報をお寄せてください)
さて、比較を続けましょう。
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さすがに、事業経過については、若干の記述変化が見られますが、進捗した右側の方が記述内容が薄くなっています。1年間の進捗状況がこんな簡単に処理されております。
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そして、最後にもう一つ注目すべきは、奥村組と東芝プラント社のコメント、そしてAmp社の「最後に」のコメント。
まず、奥村組さんと東芝プラントさん、前月の土砂流出事故は、御社が調整池などの整備を進めぬまま、伐採・造成、ケーブル敷設などの作業を急ぎ過ぎた結果ではないのですか?住民の安全よりも、工事優先の姿勢があったからではないのですか?
そして、ご両社ともに、私たち住民の問い合わせに対しては、AC7社/Amp社の下請けに過ぎないので、自分たちは答える必要がないとおっしゃっていたのですが、行政には「地域住民の皆様とお約束した内容について情報を共有し、皆さまのご迷惑とならないよう末端の作業まで指導を行う」と報告されるのですね。さらに、黒塗りされちゃってますが、事業・工事に関するお問い合わせ先も、行政には開示するけど、住民には開示されていませんよね。
ともあれ、こうした事実をしれば、やはり、私たち住民も、改めて奥村組さん、東芝プラントさんにどちらが本当の言葉なのか、聞いてみる必要がありますね。
そして、AC7社/Amp社。「最後に」のコメントは、夢想でしょうか。事故を起こした事業者としての責任のかけらもなく、同じ言葉をコピー。
最後に福島市・福島県当局者の皆さん。本当に皆様方は、こんなコピペ報告を出してくる事業者を放置し続けてきたこと、そして、放置し続けるどころから、私たちの問題提起を受けてもなお、全く動こうとしないその姿勢。
そして、その行政の長である市長・県知事。お二人は、市民・県民の代表なのですから、こうした行政市政ですと、私たちにはどうしても事業者サイドに立ち続けるているようにしか見えません。それが違うというなら、きちんと事業者の責任がどこにあるのかを明確にし、きちんと効果のある調査・指導を行ってください。私たちは期待をもって、行政当局者の動きを注視しております。