福島テレビ(FTV)が2025年5月にテレビ放映したドキュメンタリー番組『かげる針路』。原発事故後の福島において、脱原発復興を大義名分として立案された再エネ普及政策が、数値目標の達成を優先するあまり、住民の暮らしや地域の実情を考慮しない、利益優先の事業者による環境破壊型メガソーラーの蔓延を招いた経緯が詳しく描かれています。また、原発に代わって、今度はメガソーラーに平穏な暮らしを奪われた福島の人々の怒りや悲しみの声も丁寧に拾っています。勿論、先達山問題も大きく取り上げられており、本会の活動も紹介されております。
なお、上映初日の11月21日(金)には、地元の芥川賞作家・玄侑宗久氏などのゲストを招いてのトークイベントも企画されています。
それにしても、福島民報・民友など地元の新聞メディアが、目の前のメガソーラー問題に背を向け、実質的に「だんまり」を決め込んでいるのとは対照的に、地元テレビ局のFTVがいち早く、こうしたドキュメンタリーを制作し、地元映画館と協力の上、多くの市民に視聴の機会を提供してくれるとは、本当に歓迎すべき動きです。これは、地元の報道機関としての見識と心意気を示すものであり、大いに勇気づけられます。福島のジャーナリズムも未だ死なず!
ぜひともこの機会に、福島の住民に限らず、近隣県、いや全国の皆様にもフォーラム福島まで足を運んで頂き、全国各地をむしばむ環境破壊型のメガソーラー事業の実相を知って頂きたいです。
劇場版『かげる針路』の予告編や上映スケジュールについては、こちらのFTVサイトからどうぞ。