福島県知事、本会からの要望書を二か月間も無視ー Amp社の回答拒否も容認

 本会は2025年9月2日付で、福島県知事あてに先達山太陽光発電所の工事上や景観破壊の問題、また新たなる公害である「光害」の発生、Amp社の住民対応放棄などを理由に、工事完了確認の留保を求める要望書を提出しました。提出先は福島県の森林保全課であり、この伝達の様子はメディアでも報じられました。(福島県知事宛要望書(25/9/2) 要望書添付地質学・工事上の問題点」の全文)
 この要望書を提出した直後、森林保全課は「10月を目途に返事をする」と言っていました。しかし、県庁からは一切の反応がなく、督促をしても回答を寄せることはありませんでした。
 そこで、本会は2025年10月28日午後に、県庁森林保全課長ならびに主任主査と面談し、この要望書に対する回答が二か月近くも放置されていることに抗議し、現在の処理状況について尋ねました。これに対して保全課は「要望書の内容についてAmp社に確認する必要があるため、問い合わせを行った。しかし、回答がないため、県庁としても回答ができないでいる」との回答。
 本会が「Amp社への回答期限はいつだったのか?」と聞くと「9月30日」とのこと。つまり、期限からさらに一か月が過ぎても、Amp社は県側の照会を無視し続け、これを県側も容認しているのです。
 先に森林保全課が「10月をめどに回答」と言っていたのは、9月中にAmp社から回答があることが前提だったようです。しかし、その業者から回答が来ないので自分たちの責任ではないと放置して終わりなのです。そして、この間、こうした状況や問題が生じていることを、要望当事者である本会には一切知らせてこないのが、この森林保全課という部署なのです。本会が自ら出向いて直接に確認しない限り、何ら情報を開示しようとしないのです。
 このように本会への回答や対応は放置してなんとも思わない森林保全課ですが、他方では、自分たちの照会事項を無視するAmp社に対しては寛大であり、この間も、出先の農林事務所を通じて現場工事の確認を勧めさせておりました。こうした理解ある保全課のおかげもあって、Amp社は無事に予定通り、9月30日の売電開始に漕ぎつけたと見られます。
 先に福島市が、景観回復・光害対応などにおいて、Amp社の弁明や先延ばしを過去1年以上にわたって容認してきた「怠慢」について指摘しましたが、(Amp社の光害をめぐる虚偽説明と市役所の怠慢 をご参照)実は福島県も全く同じ穴のムジナなのです。
 特に森林保全課の怠慢というか、Amp社寄りの姿勢は著しいです。
 先般、【本サイト掲載の②自称「AC7社」の正体は「Amp社」ーカオナシ企業の住民対応 で指摘した通り、森林保全課は、Amp社が表向きは雲隠れしながら、裏ではAC7社名を名乗ってメールでのみ住民対応をすることを認めており、こうした住民を欺く事業者の対応や姿勢を全く問題視しておりません。
 一応、森林保全課は今後は要望書の対応状況について定期的に連絡すること、またAmp社に対して住民対話に復帰するよう働きかけるという趣旨のことを述べていましたが、果たして彼らの対応や姿勢に変化はみられるでしょうか。注視しなければなりません。
 いずれにしても、森林保全課の怠慢の最終責任は、要望書の宛先でもある県知事にも問わねばなりません。この間、先達山問題を遠くから座して眺めているだけの県知事。だから、部下も安心して、県知事あて要望書など二か月ぐらい軽く放置できるのだろうと思わざるを得ません。

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