東邦銀行頭取、先達山への20億円融資を記者会見で弁明

昨日(25/11/20た福島テレビの夕方のニュースで、本日からの劇場版「かげる針路」の公開を前に、先達山問題の現状が紹介されました。
約9分間にわたるこのニュースで最も注目すべきは、先達山のメガソーラー開発に20億円の融資をした東邦銀行の佐藤稔頭取が、この融資について弁明する姿が報道されたことです。(ニュース映像はこちら)。同頭取は、次のように述べています(3分54秒過ぎ)
「[融資は]・・・地域の持続可能性という意味では意味があるということをやってきていると思います・・・我々のまずできることとしては事業者に対して(融資を)まとめているところを通して景観の改善ですね、色々言われていることに対しての意見は申し述べさせていただいている
 ここで頭取の言う「持続可能性では意味がある」という発言は、先達山開発が、周辺環境に悪影響をもたらさない「持続可能な開発」であるということのようです。東邦銀行本社からも毎日はっきりと見えるであろう、あの大規模な環境・景観破壊を前にしても、未だにこれを持続可能な開発であり、地域に貢献する融資であると言い続けているのです。その一方で、自分たちのなすべき責任ついて、あくまでも「融資を取りまとめているところ(=SBI新生銀行)を通して、事業者に意見を言う程度としか考えておりません。融資元として事業者の責任を追及する姿勢は皆無であり、ある種、新生銀行に責任を転嫁しているようにも聞こえます。いずれにせよ、東邦銀行の意見したところでそれが何の意味も影響も持たなかったことは、この間、先達山の工事が止まることもなければ、景観回復もなされぬまま売電が開始されたことに明らかです。また、事業者責任者であるAmp社が住民の前から逃亡し、一切、住民への説明責任を果たさないまま今日に至っている点を見ても、東邦銀行が融資先の事業者の管理や指導に本気ではないことが見えています。
 ちなみに、この頭取の発言がなされたのは、東邦銀行の中間決算についての記者会見の場。そこでは、今年度、東邦銀行が、過去最高益を稼ぎ出し、グループ全体としても大幅な増収・増益となることも報告されていました。(このニュースはこちら。「東邦銀行の中間決算 銀行単体で過去最高益に
 故郷の風景を奪い、自然を壊し、そして地域の住民を苦しませ、悲しませ、そして怒らせている先達山の乱開発。そして、この乱開発への融資を反省するどころか、いまだに正当化し、その融資で得た利益も含めて過去最高益を誇る東邦銀行。
 かつて「財閥富を誇れども 社稷を思う心なし」とうたった歌がありました。なんだか自然に歌詞が甦ってきますね。
    「東邦富を誇れども ふるさと 思う心なし」

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA